メルカリNFTのカストディアル方式を解説

メルカリNFTって実は「借りてるだけ」?カストディアル方式の真実を徹底解説

こんにちは、アールグレイです。
 

メルカリが2025年1月28日にNFTマーケットプレイスをローンチしてから、もう半年以上が経ちました。

最初は「え、メルカリでNFTが買えるの?」って驚いた人も多かったと思います。

でも実際に使ってみると、これがまた興味深い仕組みになってるんですよね。

今日は、メルカリNFTの「カストディアル方式」について、じっくり掘り下げていきたいと思います。
 

ウォレット不要でNFTが買える画期的なサービス

メルカリNFTの最大の特徴は、なんといっても「MetaMaskもイーサリアムも不要」ってところです。

普通、NFTを買うときって、こんな手順が必要じゃないですか。

  • MetaMaskをインストール
  • 取引所でイーサリアムを購入
  • ウォレットに送金
  • OpenSeaに接続
  • ガス代を計算しながら購入

 
正直、これだけでも初心者には相当ハードルが高いですよね。

でもメルカリNFTなら、いつものメルカリと同じ感覚で買えちゃうんです。メルペイでピッと決済して終わり。

実際、多くの人が「NFTは興味あるけど、仮想通貨がよくわからなくて...」という理由で躊躇していたと思うんです。

でもメルカリNFTなら、本当にいつものメルカリと同じ感覚で購入できるので、「え、これだけ?もう買えたの?」って驚く人も多いんじゃないでしょうか。
 

カストディアル方式って何?本当の意味を理解しよう

ここで重要なのが「カストディアル方式」という仕組みなんです。

簡単に言うと、メルカリがあなたの代わりにNFTを預かって管理してくれる方式のことです。

銀行にお金を預けるのと似ていますね。

あなたの通帳には「100万円」って書いてあるけど、実際の現金は銀行の金庫にあることになっていますよね。

メルカリNFTも同じで、ブロックチェーン上では、NFTの所有者は「メルカリ」になってるんです。

でも、メルカリの内部データベースには「このNFTは〇〇さんのもの」って記録されてて、アプリ上では自分のコレクションとして表示される。

この仕組みのメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。
 

カストディアル方式のメリット

1. 秘密鍵の管理が不要

これ、めちゃくちゃ大きいメリットなんですよ。

NFT界隈でよく聞く悲劇が「秘密鍵をなくしてウォレットにアクセスできなくなった」とか「フィッシング詐欺で秘密鍵を盗まれた」とか。

数百万円相当のNFTが永遠に取り出せなくなるなんて、考えただけでゾッとしますよね。

メルカリNFTなら、そんな心配は一切ありません。

パスワードを忘れても、メルカリのサポートに連絡すれば解決できます。
 

2. ガス代の心配がない

イーサリアムのガス代って、タイミングによってはとんでもない金額になることがありますよね。

以前は「NFTは1万円なのに、ガス代が3万円かかる」なんてこともありましたが、最近はイーサリアムのアップデートにより、ガス代は数百円から数千円程度に落ち着いています。

それでも、タイミングによっては高額になることもあります。

メルカリNFTでは、表示価格にすべて含まれているので、「思ったより高くついた」ということがありません。
 

3. 日本円で完結する安心感

仮想通貨の価格変動を気にする必要がないのも大きなメリットです。

「昨日買ったETHが今日は10%下がってる」なんてことを心配しなくていい。

メルペイ残高や売上金、メルカリポイントでサクッと買えるのは、日本人にとってすごく使いやすいですよね。
 

カストディアル方式のデメリット

1. 真の所有権がない

これが最大のデメリットです。

NFTの本質って「誰にも支配されない、自分だけのデジタル資産」ですよね。

でもメルカリNFTの場合、技術的にはメルカリが所有者なんです。

極端な話、メルカリがサービスを終了したら、あなたのNFTはどうなるのか?

これは正直、不透明な部分があります。
 

2. 外部への移動ができない

OpenSeaで売りたい、他のウォレットに移したい、そういうことは一切できません。

メルカリNFTの中だけで完結する、クローズドな世界なんです。

これって、せっかくのNFTの相互運用性を活かせていないってことですよね。
 

3. エアドロップやユーティリティが受けられない可能性

多くのNFTプロジェクトでは、保有者に新しいNFTをエアドロップしたり、特別なイベントへの参加権を付与したりします。

でも、ブロックチェーン上の所有者がメルカリだと、こういった特典を受けられない可能性があります。
 

なぜメルカリはこの方式を選んだのか

でも、よく考えてみると、メルカリのこの選択ってすごく戦略的だと思うんです。

ターゲットは「NFT未経験者」

メルカリの月間アクティブユーザーは約2,300万人。

この人たちの大半は、ブロックチェーンとか秘密鍵とか、そんなの知らないし知りたくもない。

でも「デジタルアートを所有する」「限定コレクションを集める」という体験には興味があるかもしれない。

メルカリNFTは、そういう人たちのための入り口なんです。
 

段階的な教育戦略

実は、メルカリの事業責任者が興味深いことを言ってるんです。

「将来的にはユーザーが自分のウォレットでNFTを保有できる機能を実装する」

つまり、こういうシナリオを描いてるんでしょう。

  • まずはカストディアルで気軽にNFTを体験してもらう
  • NFTの価値や楽しさを理解してもらう
  • より深く関わりたい人には、真の所有権も提供する

 
これって、すごく現実的なアプローチだと思いませんか?

いきなり「秘密鍵を管理してください」って言われたら、99%の人は逃げちゃいますもん。
 

手数料10%は高い?妥当?

メルカリNFTの販売手数料は10%です。

OpenSeaの2.5%と比べると、確かに高く感じますよね。

でも、この10%に含まれているものを考えると、

  • 日本語でのカスタマーサポート
  • トラブル時の仲介・解決
  • 安全な取引環境の提供
  • ガス代の肩代わり

 
これらを考慮すると、そこまで高くないのかもしれません。

特に「何かあったときにサポートに頼れる」というのは、日本人にとって大きな安心材料ですよね。

ただ、残念なのがクリエイターへのロイヤリティ(二次流通時の印税)が現状設定されていないこと。

これは、クリエイターにとってはちょっと厳しい条件かもしれません。

メルカリ側も「この課題は認識していて、将来的には改善する」と言っているので、今後に期待ですね。
 

取り扱いNFTのラインナップ

メルカリNFTで買えるNFTは、運営側が厳選したものだけです。

主なラインナップを見てみると、

Azuki / BEANZ Official

世界的に人気の高いNFTプロジェクト。スタイリッシュなアニメ風デザインで、グローバルで支持されています。

MEGAMI

さいとうなおきさん(ポケモンカードの公式イラストレーターとしても有名)が手がけた日本発のプロジェクト。美少女キャラクターをテーマにした作品群です。

トレーディングカードNFT

CryptoGames社やCourtyard.ioと連携した、鑑定済みトレカのNFT。ポケモンカードなどの人気カードが対象です。

このラインナップを見ると、メルカリの戦略が見えてきますね。

  • 世界的に認知度の高いプロジェクト
  • 日本人に親しみやすいコンテンツ
  • 実用性のあるNFT(トレカ連動)
     

怪しげなプロジェクトは一切なく、信頼性を重視している印象です。
 

トレカ連動NFTという革新的な試み

個人的に一番面白いと思ったのが、実物のトレーディングカードと連動したNFTです。

これ、どういう仕組みかというと、

  • 実物のレアカード(例:ポケモンカード)を専門業者が鑑定・保管
  • その証明書としてNFTを発行
  • NFTを持っている人は、いつでも実物と交換可能

 
デジタルとフィジカルの良いとこ取りじゃないですか!

例えば、こんな使い方ができます。

  • コレクションはデジタルで管理(場所を取らない、劣化しない)
  • 売買もオンラインで簡単
  • でも、どうしても実物が欲しくなったら引き換えられる

 
これって、「NFTって結局何の役に立つの?」という疑問への一つの答えになってる気がします。

特に日本は、トレカ文化が根強いですからね。この仕組みは日本人の心に刺さりそうです。
 

OpenSeaとの比較で見えてくるもの

メルカリNFTとOpenSeaを比較すると、それぞれの哲学の違いがよくわかります。

OpenSea

  • 完全にオープン(誰でも出品可能)
  • 非カストディアル(真の所有権)
  • グローバル展開
  • 英語中心
  • 自己責任の世界

 
メルカリNFT

  • クローズド(運営が選定)
  • カストディアル(メルカリが管理)
  • 日本市場特化
  • 完全日本語対応
  • サポート充実

 
どちらが良い悪いではなく、ターゲットが違うんですよね。

OpenSeaは「web3ネイティブ」な人たち向け。OpenSeaは「web3ネイティブ」な人たち向け。OpenSeaは「web3ネイティブ」な人たち向け。
メルカリNFTは「web3に興味はあるけど、難しそう...」という人たち向け。。

この住み分けは、むしろ健全だと思います。
 

将来の展望:ハイブリッドな未来

メルカリNFTの将来について、いくつか興味深い動きがあります。

1. セルフカストディ機能の追加

前述のように、将来的にはユーザーが自分のウォレットを持てるようになる予定です。

これが実現すれば、

  • 初心者はカストディアルでスタート
  • 慣れてきたらセルフカストディに移行
  • 必要に応じて切り替え可能

という、理想的な形になりますね。
 

2. 独自NFTの発行

現在は他プラットフォームのNFTを扱うだけですが、将来的にはメルカリ発のNFTも登場するかもしれません。

例えば:

  • 人気ブランドとのコラボNFT
  • アニメ・ゲームの限定デジタルグッズ
  • メルカリの売上データを活用したユニークなNFT

メルカリの巨大なユーザーベースを考えると、かなりのインパクトがありそうです。
 

3. クリエイターエコシステムの構築

ロイヤリティ問題が解決されれば、クリエイターにとっても魅力的なプラットフォームになるでしょう。

特に、日本のクリエイターにとって「日本語で完結する」「日本円で収益化できる」というのは大きなメリットです。
 

結論:メルカリNFTは「あり」なのか?

私の結論は「目的によってはあり」です。

メルカリNFTが向いている人

  • NFT初心者
  • 仮想通貨に抵抗がある人
  • 安心・安全を重視する人
  • 日本語サポートが必要な人
  • トレカNFTに興味がある人

向いていない人

  • 真の所有権にこだわる人
  • 様々なプラットフォームでNFTを活用したい人
  • エアドロップなどの特典を重視する人
  • 自分でNFTを発行したい人

 
メルカリNFTは、NFTの理想形ではないかもしれません。

でも、「NFTの普及」という観点では、すごく重要な役割を果たしていると思います。

だって、いきなり「秘密鍵を管理して、ガス代を計算して...」なんて言われたら、ほとんどの人は興味を失っちゃいますから。
 

最後に:選択肢があることの重要性

メルカリNFTを見ていて思うのは、web3の未来は「みんなが同じ方法を使う世界」じゃなくて、「それぞれに合った選択肢がある世界」なのかもしれないということです。

  • 技術に詳しい人は、自分でウォレットを管理する
  • そうでない人は、信頼できるサービスに預ける
  • 状況に応じて使い分ける

 
これって、現実世界と同じじゃないですか?

現金派の人もいれば、クレジットカード派の人もいる。現金派の人もいれば、クレジットカード派の人もいる。現金派の人もいれば、クレジットカード派の人もいる。
電子マネー派の人もいれば、QRコード決済派の人もいる。

 

大事なのは、選択肢があること。

メルカリNFTは、その選択肢の一つとして、確実に存在価値があると思います。

技術の理想と現実のユーザビリティのバランスを取りながら、少しずつ前に進んでいく。

それが、本当の意味での「技術の普及」なのかもしれませんね。

この記事のポイント

  • メルカリNFTはカストディアル方式で、ユーザーは技術的にはNFTを「借りている」状態
  • ウォレット不要・日本円決済・日本語サポートで初心者に優しい設計
  • 手数料10%は高めだが、サポートやガス代込みと考えれば妥当
  • 実物トレカと連動したNFTなど、デジタルとフィジカルの融合に挑戦
  • 将来的にはセルフカストディ機能も追加予定で、段階的な教育戦略を展開

よくある質問

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