株トークン化プラットフォーム比較

株トークン化の群雄割拠!続々参入するプラットフォームを徹底比較

こんにちは、アールグレイです。
 

未上場株のトークン化市場にPreStocks、Kraken、Robinhood、Republicといった大手プレイヤーが続々と参入。

まさに群雄割拠の様相を呈しています。

「え、みんな同じようなことやってるの?」

いいえ、それぞれアプローチが全然違うんです。規制への対応方法、技術的な仕組み、提供地域、投資家の権利...どれも微妙に(いや、かなり)違います。

今日は、この激戦区となりつつある未上場株トークン化市場の主要プレイヤーを徹底比較していきます。

あなたにとってベストな選択肢は、どのプラットフォームなのか。一緒に探っていきましょう。
 

PreStocks:Solana上の革新的プラットフォーム

まず最初に紹介するのは、Solanaエコシステムから登場した「PreStocks」です。

以前にお記事に書きましたので、興味がある方はぜひご覧ください。

 
PreStocksは2025年8月頃に正式ローンチされ、OpenAI、Discord、SpaceX、Stripeなど、誰もが知る超有望企業の未上場株をトークン化しています。

最大の特徴は、Jupiter DEXを通じて24時間365日取引可能な点。

最小投資額の制限もなく、数ドルから投資できます。

SPV(特別目的会社)が実際の株式を保有し、トークン保有者はその経済的価値を享受できる仕組み。

ただし、議決権などの法的権利はありません。

Solanaの高速・低コストな取引が魅力ですが、現時点では第三者検証システムが完全には確立されていない点には注意が必要です。
 

Kraken × Backed:xStocksという新たな挑戦

次に注目したいのが、大手暗号資産取引所のKrakenが手がける「xStocks」です。

こちらも以前に記事を書きました。興味がある方は、ぜひそちらもご覧ください。

 

KrakenはBacked社と提携し、SolanaとBNB Chain上で未上場株を裏付けとしたトークンを提供しています。

PreStocksと同じように、SPV(特別目的会社)が実際の株式を保有する仕組みです。

面白いのは、ユーザーが「トークンまたは現金での償還権」を得られる点。

つまり、出口戦略が明確になっているんです。

ただし、米国では未承認。現在は欧州など一部地域でのみ提供されています。

規制の壁は高いですが、Krakenという大手の信頼性と、現金償還オプションがあることは大きな魅力。

特に欧州在住の投資家にとっては、有力な選択肢となりそうです。
 

Robinhoodの野心的な試み

次に注目したいのが、米国の投資アプリ大手Robinhoodの動きです。

こちらも以前に記事にして詳しく解説しています。

記事では、欧州市場への展開戦略や革新的な取り組みについて触れています。

彼らはOpenAIやSpaceXを対象とした未上場株トークンを、欧州ユーザー向けに展開しています。ただし、これが「デリバティブ契約」の形式だという点が重要です。

つまり、実際の株式ではなく、SPVを介した間接的な経済的エクスポージャーを提供しているだけなんです。

さらに興味深いのが、企業側の反応。

OpenAIは公式に「これらのトークンは株式ではない」と否定。

トークンを正式に承認していないんです。

企業側が認めていないトークンに投資する...これ、かなりグレーな感じがしますよね。

Robinhoodのブランド力は確かに魅力的ですが、企業側が否定している状況では、リスクが高いと言わざるを得ません。
 

Republic:規制準拠型のアプローチ

Republicは、また違ったアプローチを取っています。

JOBS法(Reg CF)という米国の法規制に則って、SpaceXなどの未上場株の値動きに連動する「ノート型」のトークンを発行しているんです。

これは実株ではなく「価格指標に連動する債務的証券」。配当や株主権などは付与されません。

「なんだ、株じゃないのか」と思うかもしれませんが、これこそがRepublicの賢さ。既存の法規制の枠内で、合法的に未上場株へのエクスポージャーを提供しているんです。

米国の投資家にとっては、規制リスクを最小限に抑えながら未上場株に投資できる貴重な選択肢となっています。

興味深いことに、RepublicはPreStocksのバックアップもしています。複数のアプローチで市場をカバーしようという戦略でしょうか。
 

Securitize:インフラプレイヤーの存在感

Securitizeは、少し立ち位置が違います。

彼らは特定の未上場株トークンを提供するのではなく、セキュリティトークン(STO)を発行・流通させるためのインフラを提供しているんです。

未上場企業株式だけでなく、不動産やアート作品など、さまざまなリアルワールド資産をトークン化可能。

SECおよびFINRA登録のブローカー・トランスファーエージェントを通じて、完全に規制準拠型のトークンを発行できます。

いわば「トークン化の黒子」的存在。直接投資家と接することは少ないですが、この市場の基盤を支える重要なプレイヤーです。
 

その他の新興プレイヤーたち

Ventuals、Jarsy、Superstateなど、続々と新しいプレイヤーが参入しています。

それぞれ独自のアプローチや法域で展開を進めていますが、まだ初期段階のプロジェクトが多い印象です。

規制対応の方法、流動性提供手法、バックエンド構造などがプラットフォームごとに異なり、まさに実験段階といった感じ。

今後、どのモデルが生き残るのか、注目していく必要があります。
 

主要プラットフォーム比較

ここで、主要プラットフォームを整理してみましょう。

PreStocks

  • 特徴・モデル: Solana上でSPV経由のトークン化、Jupiter DEXで24/7取引可能
  • 提供地域: グローバル
  • リスク・注意点: 第三者検証システムは未確立
     

xStocks (Kraken)

  • 特徴・モデル: Solana/BNB Chain、現金またはトークンで償還可能
  • 提供地域: 欧州中心
  • リスク・注意点: 米国では未承認
     

Robinhood

  • 特徴・モデル: デリバティブ的トークン、SPV介在
  • 提供地域: 欧州向け
  • リスク・注意点: 企業側が非承認
     

Republic

  • 特徴・モデル: JOBS法準拠の株価連動型ノート
  • 提供地域: 米国
  • リスク・注意点: 実株ではなく債務証券
     

Securitize

  • 特徴・モデル: 規制対応型のトークン発行インフラ
  • 提供地域: グローバル
  • リスク・注意点: 直接投資は不可
     

どのプラットフォームを選ぶべきか?

選択のポイントは、あなたの状況と優先順位によって変わってきます。

規制リスクを最小限にしたい場合
→ Republicのような規制準拠型が安心。

 ただし、得られる権利は限定的。
 

流動性とアクセスの容易さを重視する場合
→ PreStocksのようなDEXベースのプラットフォームが便利。

 24時間取引可能で、最小投資額の制限もなし。
 

大手の信頼性を求める場合
→ KrakenのxStocksやRobinhoodが選択肢に。

 ただし、地域制限や企業承認の問題に注意。
 

幅広い資産クラスに投資したい場合
→ Securitizeのインフラを使ったプラットフォームを探すのが良いかも。

今後の展望:統合と淘汰の時代へ

未上場株トークン化市場は、まだ黎明期です。

現在は各社が独自のアプローチで実験を重ねている段階ですが、いずれは統合と淘汰の時代が来るでしょう。

規制当局の動向も重要です。SECがどのような姿勢を示すか、各国の規制がどう整備されるかによって、市場の形は大きく変わってきます。
 

個人的には、以下のような進化を予想しています。

  1. 規制の明確化 - 各国で未上場株トークンに関する規制が整備される
  2. プラットフォームの統合 - M&Aや提携により、大手数社に集約される
  3. 企業側の公式承認 - トークン化を公式に認める企業が増える
  4. 権利の拡大 - 議決権など、より多くの株主権利が付与されるようになる
     

まとめ:多様性こそが市場の強み

未上場株トークン化市場は、まさに群雄割拠の時代を迎えています。

PreStocks、xStocks、Robinhood、Republic...それぞれが独自のアプローチで、この新しい市場を切り開こうとしています。

投資家としては、選択肢が増えるのは歓迎すべきこと。

ただし、各プラットフォームの特徴とリスクをしっかり理解した上で、自分に合った選択をすることが重要です。

規制リスク、流動性、透明性、企業承認の有無...検討すべき点は山ほどあります。

でも、これこそが新しい市場の醍醐味。

私たちは今、金融の歴史が変わる瞬間に立ち会っているのかもしれません。

未上場株への投資が、本当の意味で民主化される日。

それは、もうすぐそこまで来ています。

さて、あなたはどのプラットフォームで、未来のユニコーン企業への投資を始めますか?

この記事のポイント

  • 未上場株トークン化市場には複数の大手プレイヤーが参入し、群雄割拠の様相
  • PreStocksはSolana上でDEXベースの24/7取引、最小投資額なしで数ドルから投資可能
  • xStocksは現金償還オプション付きで欧州中心に展開、Krakenの信頼性が魅力
  • Robinhoodはデリバティブ形式だが企業側が非承認、リスクが高い
  • RepublicはJOBS法準拠で規制リスクは低いが、実株ではなく価格連動型ノート
  • Securitizeは規制準拠型のインフラプロバイダーとして市場を支える

よくある質問

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