
EIPとERCって何?アカウント抽象化を支える規格を、めちゃくちゃ分かりやすく解説します!
EIPとERCって何?アカウント抽象化を支える規格を、めちゃくちゃ分かりやすく解説します!
こんにちは、アールグレイです。
Web3の世界って、本当に進化が速いんです。
でも、専門用語の多さに「ちょっと難しそう…」って思う方もいるんじゃないでしょうか。
今回は、そんなWeb3をもっと身近に感じてもらうために、「アカウント抽象化」っていう技術と、それを支える最新の規格について、分かりやすく解説していきます!
EIPとERCの違いって?
まず、よく耳にする「EIP」と「ERC」について、簡単に説明しますね。
EIP (Ethereum Improvement Proposal) は、イーサリアム全体のルールや新機能の追加に関する「企画書」みたいなものなんです。
例えば、道路の制限速度を変える法改正のように、イーサリアムの根本的な仕組みを変える大きな変更のことです。
一方、ERC (Ethereum Request for Comment) は、スマートコントラクト(イーサリアム上で動作する自動契約プログラム)の「作り方ガイドライン」みたいなものです。
家電製品のコンセントの形状を統一する規格のように、開発者がスマートコントラクトを作成する際の共通の「お作法」を定めたものなんです。
つまり、EIPは「イーサリアムそのものを変える」、ERCは「その上で動くアプリの作り方を統一する」って感じですね。
アカウント抽象化を支える主要規格
次に、アカウント抽象化を支える主要な規格を見ていきましょう。
ちょっと多いけど、一つずつ説明しますね!
ERC-4337:スマートウォレットの標準
これ、スマートウォレットの標準となる規格なんです。取引をまとめて送信したり、手数料(ガス代)を他の人やサービスが肩代わりしたりできる、「ETC専用高速レーン」で一括決済するようなイメージです。
すでにメインネットで稼働していて、手数料を肩代わりするサービス(Bundler/Paymaster SaaS)も続々登場してるみたいです。
EIP-7702:既存ウォレットのスーパーモード化
この規格は、Pectraハードフォークで導入される予定なんです。従来のウォレット(EOA)が「1回だけスーパーモード化」して、ガス代の肩代わりや制限付き送金をネイティブで実現できるようになるんです。
これ、まるで自転車に着脱できる電動アシストみたいじゃないでしょうか。2025年5月のPectraハードフォークで有効化される予定だそうです。
EIP-3074:署名権限の委任(もう古い?)
署名権限をコントラクトに委任する仕組みで、宅配ボックスに「OK」の置き手紙をするようなイメージだったんです。
でも、開発者コミュニティではEIP-7702への移行が進んでいて、公式ステータスは「Withdrawn(撤回済み)」になってるみたいです。
技術の世界って、本当に進化が速いですよね(笑)。
ERC-6900:プラグイン式ウォレット
認証、実行、ポリシーをレゴのように自由に組み替えられるプラグイン式ウォレットを実現する規格です。
スマホに後付けレンズやゲームパッドを追加するようなものですね。
2025年7月にドラフトが公開されて、実装例も増えてるみたいです。
ERC-7579:プラグインの互換性確保
複数のウォレット実装間でプラグインの互換性を確保する「USB規格」のようなミニマムな標準です。
どのPCでも動作するUSB端子のように、異なるウォレット間での互換性を保証するんです。
Safeなどの有名ウォレットが採用を表明してるそうです。
ERC-6551:NFTがウォレットを持つ!
NFT自体がウォレットを持つ「トークン・バウンド・アカウント」という規格です。これ、ゲームキャラクターが自分のお財布を所持するようなイメージで、めちゃくちゃ面白くないですか?
ゲームやメタバースの分野で採用が広がってるみたいです。
これらの規格が連携することで、「アプリのように便利なウォレット」や「毎回の署名が不要なワンクリック取引」、「ガス代(手数料)を気にしない取引」といった、まるで魔法のような体験が実現されてるんです。
アカウント抽象化のメリット
アカウント抽象化って、従来のウォレットが抱えていた様々な課題を解決して、Web3アプリケーションのユーザー体験を大幅に向上させるんです。
スマートコントラクトウォレットによる柔軟な操作性
従来のEOA(Externally Owned Account)とは違って、スマートコントラクトを基盤としたウォレットは、より複雑なロジックを実装できるんです。
これによって、まるでWeb2のアプリケーションを操作するような直感的なユーザーインターフェースが実現します。
生体認証でサクサク認証
スマートフォンに搭載されている指紋認証や顔認証といった生体認証機能を活用することで、秘密鍵の管理や複雑なパスワード入力を省略できるんです。
セキュリティを維持しながらも、認証プロセスがめちゃくちゃ簡単になります。
セッションキーで連続操作もスムーズ
特定の条件(例:一定期間、特定のアクションのみ)のもとで、ユーザーの署名を不要にするセッションキーを導入することで、取引の度に発生する署名プロセスを省略できるんです。
これ、ゲーム内でのアイテム購入とか、頻繁なインタラクションが必要なDAppでのユーザー体験が飛躍的に向上しますよね。
Paymasterでガス代を気にしない
ガス代(トランザクション手数料)の支払いをサービスプロバイダーやスポンサーが肩代わりする仕組み(Paymaster)を通じて、ユーザーはガス代の存在を意識することなくDAppを利用できるんです。
無料トライアルのような感覚でサービスを利用開始できるって、めちゃくちゃ良くないですか?
取引ポリシーで資産をガッチリ保護
ウォレットに特定の使用上限や送金ルールなどの取引ポリシーを設定することで、自分の資産をより細かくコントロールできるんです。
不正利用や誤操作による損失リスクも軽減できます。
ソーシャルリカバリーで安心
秘密鍵の紛失や盗難といった事態に備えて、事前に信頼する友人や家族を「復旧連絡先」として設定できるんです。
それらの関係者の承認によってウォレットのアクセス権を回復できるって、本当に安心じゃないでしょうか。
これから押さえるべきロードマップ
今後のアカウント抽象化のロードマップについても見ていきましょう。
2025年5月:Pectraハードフォーク
「Pectra」という大型ハードフォークが予定されてるんです。これによってEIP-7702が正式に稼働して、既存のウォレットでもガス代の肩代わりや、特定の操作だけを許可する「セッションキー」といった機能が、イーサリアムの基盤に直接組み込まれるようになるみたいです。
ユーザー体験を大きく向上させる一歩になりそうですね!
2025年下半期:プラグイン元年
ERC-6900やERC-7579に対応した開発キット(SDK)が各社から登場して、ウォレットがまるでアプリストアのように、様々な機能を追加できるようになる「プラグイン元年」が訪れると予想されてるみたいです。
NFT × ウォレットの加速
ゲームキャラクターが自分のお財布を持って、アイテムを直接購入できるような世界が加速するそうです。これによって、ゲームやメタバースにおける経済圏がさらに拡大していくんじゃないでしょうか。
まとめ
アカウント抽象化の進展は、Web3の世界を私たちの日常生活に、よりシームレスに溶け込ませる大きな鍵となるんです。
- ERC-4337が実用フェーズに入って、Bundler & Paymasterサービスが整備されてきてます
- EIP-7702で「1回だけスマート化」がイーサリアム本体に組み込まれることで、ユーザー体験がさらに滑らかになります
- プラグイン式ウォレット(ERC-6900/7579)によってウォレットが「アプリストア化」して、NFT専用ウォレット(ERC-6551)がゲームやメタバースの経済圏を拡張していくでしょう
今こそ「スマートウォレットでガス代ゼロ」や「NFTが自分で買い物」といった未来を想定したプロダクト設計を始めるチャンスです。
まずはテストネットでERC-4337ウォレットSDKを触ってみて、セッションキーで「ワンクリック体験」を試してみるのはどうでしょうか。
Web3の世界って、本当にワクワクしますよね!
それでは、また次回お会いしましょう!
この記事のポイント
- ✓EIPはイーサリアム全体のルール変更、ERCはスマートコントラクトの作成規格
- ✓ERC-4337でスマートウォレットとガス代肩代わりが実現
- ✓EIP-7702で既存ウォレットも高機能化(2025年5月予定)
- ✓プラグイン式ウォレット(ERC-6900/7579)でアプリストア化
- ✓NFTがウォレットを持つERC-6551でゲーム経済圏が拡大
- ✓生体認証、セッションキー、ソーシャルリカバリーでUX大幅向上
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